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鄭伊健 JAPAN TOUR 01

◆SHIBUYA-AX  01 01/2/10・11

歌う鄭伊健! 踊る鄭伊健!! 舞台はライブハウスだ!! Yeah〜
ここ数年、地元でも演唱會をしていない伊健が、21世紀最初にライブのステージに選んだのは、SHIBUYA。しかもオープンしたばかりのライブハウス。歌詞を全部覚えているのか? ダンスは踊れるのか? など、疑問を抱いていたのだが、意外や意外、“歌手”伊健はとっても魅力的だったのです。ちゃんと、笑いのネタも提供してくれましたから。
[写真は香港媒体に掲載されたものです]

真っ赤な革のスーツが素敵◆ライブは始まった 2/10
赤のレザースーツで伊健がステージに登場したのは、7時を少しまわった頃。ステージに近いところは人がぎゅう詰なのだが、真中から後ろの方は、余裕余裕・・・・・・子どもが飛び回るのにも最適なスペースでしたね。
1曲目は、「古惑仔」の主題歌から(友情歳月)。このときの伊健は、感情移入しているためか、はたまた、緊張しているためか、ステージをあちこち回るにもかかわらず、その表情はピクリとも動かない。能面伊健か?
その後は、「極速伝説」の主題歌を歌います。男2、女2のダンサーも、コートを脱ぎました。ラッパーも入ります。

さて、「こんばんは」と日本語で挨拶をするときは、うれしはずかしな笑顔でした。能面でなくって、ほっと一息。
今回のライブでは、親友のジェリー・ラムがゲストでやってきて、そしてもう一人、いつもの通訳氏も登場!! いや〜、通訳付きのライブだなんて、実に伊健らしいと思いました。

◆アコースティックギターで日本語の歌
日本語で歌う鄭伊健日本公演のために、日本語で歌ってくれた3曲。「次は、とっても緊張するパートです。日本語で歌を歌います」、そして、素敵な2台のギターの音。
「せまるー、ショッカー〜」1曲目は、アコースティックギターでなくてもイイだろう、と思える「仮面ライダー」の曲でした。その次は「恋の予感」そして、「桜坂」。
発音は時折失敗して、本人も照れていましたが、ここで発見!! 伊健ったら、日本語で歌う歌が、とっても素敵なのでした。広東語の曲よりも、声がいいのです(う〜ん、私好み)。
「僕は頭は良くありませんが、今回のために一生懸命日本語を練習しました。実際今日は、たくさん間違えました。もっと練習して、明日は完璧に歌います」と、歌の後話す伊健です。

伊健の衣装替えタイムに登場したのは「僕の親友であり、母のような人が歌ってくれます」と紹介されたジェリー“ママ”は、慎吾ママそっくりの衣装で登場。(正直なところ)伊健よりずっと上手に「オッハー」とダンスも完璧に歌います。多才な人ですねぇ。

さて、次の伊健の衣装・・・・・・ジーンズの花柄模様に、目が釘づけの私。沈没しました。
カルメン風衣装をまとったダンサーを相手に踊る伊健、どう見ても、功夫の型にしか思えず・・・・しかも、ドン・ホセ風ではないピンクのシャツ(普通の)に、花柄刺繍付きジーンズ。

力が抜けたところで、ひっこんでしまった伊健の変わりに、「風」「雲」の大きな赤い旗を持った、男ダンサーが行き交います。ステージ左右にあるモニターには「風雲」のMTV。そして少し高い位置、黒い長いコートを着た伊健が登場しました。
その後、ジェリー・ラムと漫談をして(違うか??)、上着を脱ぎ、キンキラのランニング姿で「みんなで歌おう」と「Together」を歌い、2コーラス目のあたりでひょいとステージを降りて、握手タ〜〜〜イム! でした。

そんでもって、あっという間に「サンキュ」といって、舞台を去ったのは、なんと8時過ぎだったのです。
なんとなくし〜んとしてしまった会場。一体何曲歌ったというのでしょうか。
そこへ、通訳氏登場。「みなさん、これで終わりじゃもの足りないでしょう? 拍手で伊健を迎えてください」と。

今度は黒のTシャツで登場。胸はキンキラ。(Ekin in Japan 01と書かれていたらしい)。
「僕が一番好きなラブソングを皆さんに贈ります。僕が歌った中で、一番悲しいラブソングです」と、ファンに対して、一番悲しい曲「甘心替代イ尓」を歌ってくれました。
そして、「2階席にいる特別な1人の人にこの歌を贈ります。みなさんも一緒に聞いてください」と、やっぱり、ラブソングを歌う伊健だった。う〜〜ん、不思議なお人です。

◆客席から蛍光棒強奪
客席に手を伸ばし何をするかと思ったら、蛍光棒を手にしていました。客席に向かって、腕を上げ蛍光棒を右へ左へ。しばし、客席のすべての蛍光棒はキレイにそろってしまいました。で、曲が終わると、蛍光棒をちゃんと持ち主に返していましたよ。

◆ワルにはなりきれない
ワイルドにキメて歌う伊健。ポケットから長いチェーンを取り出して、振りまわす。またしても、沈没してしまった私。・・・・しかし、沈没しながらも見逃しませんでした。そのチェーンをきちんとポケットに戻していたところを。

◆数台のテレビカメラ
テレビカメラが4台ほど来ていました。CSとかなのかもしれないけど、なんだかスゴイわ。

さて、明日は2公演。どんなステージ×2を見せてくれるのか、楽しみです。

・・・・・・ * ・・・・・・ * ・・・・・・ * ・・・・・・

◆そして2日目 公演は2回  2/11
夕べはぐっすり眠れたのかな? ずっとリラックスして歌う伊健はかわいいわ。

ダンスも大分余裕が出てきた!?「今日はきのうより上手く歌えた自信が有ります。今日来た皆さんは、とっても得をしましたね」と、日本語の3曲を終えての伊健の弁でした。観客の雰囲気をつかんだのか、仮面ライダーを歌うときは、少しばかりアクションを見せてくれましたね。
そんな風に、初日のきのうよりも随分リラックスした伊健。リラックスしすぎて、2曲ほど、途中少し歌わないところがありましたっけ。まあ、あれだけはっきりと歌わないでいるほうが、堂々としていていいものです。

さて、この回の公演では、MCは昨日と少し違っていて、若干長めのようでした。
たとえば、先の、日本の歌を歌うときも
「僕は子供のころは歌を歌おうとは少しも思っていなかったんだけど、日本のアニメはたくさん見ていて、主題歌は歌いたいと思ったんだ」と言って、「仮面ライダー」を歌い、「少年期には言葉の意味もわからず日本の曲をたくさん聞いたよ。言葉はわからなかったけど、ハートは伝わったんだ。歌ってすごいって思った。ぼくの日本語はうまくないけど、ハートを感じてください」と、「恋の予感」を歌い上げました。そして、「次の曲もラブソングだけど、とっても軽い感じの曲なんだ」と、自ら広東語でカバーをしている「桜坂」。自分の“歌史”を語ったワンシーンでした。

「みんなは、歌手としての僕よりも、役者としての僕のことをよく知っているんじゃないかな」というので、ワ〜〜!!(役者伊健をよく知ってるよ)とやったら、「じゃあ、今まで歌った歌を知らない人が多いのでしょう。でも、こんな歌も歌っていることを知ってください」と、なんだかコンサートらしからぬMCになってしまうのは、正直すぎる伊健らしい言葉。

この回の「Together」は、帰ろうとするジェリーをひきとめて、一緒に歌いました。

◆お宝映像1回きり
このとき、モニターに可愛らしい男の子の写真が写りました。“伊健のこどものころなのね”と、ほほえましくみていたら、次々に、脳天をぶちやぶる、お宝映像が!!
TVB時代の映像が、流れる流れる・・・・・・棟梁頭のものや、かぶりもの(黄色い鳥で、2人いるのだけど、伊健のところに赤い矢印がついていたので、わかりましたわ)、etc・・・・・。本人も、歌いながらモニターの側にやってきて、指をさしていました。伊健の“歴史”を垣間見たシーンでした。(この映像、夜の公演では見られませんでした。残念)

「同じ一秒」というタイトルで始まる歌の紹介は、昨日とは違っていました。「皆さん、デートをしたことはありますか? そのときのことを思い浮べて聞いてください」。そっか、今日は“特別な人”はいないんだ、と思いました。

本人、大リラックスの昼公演だったのだけど、残念なことに、客の入りは前日よりは随分少なかったのでした。
昨日の終わりの頃、裏方に何かを一生懸命アピールしていて(歌いにくそうにしていたのでした)ちょっと心配だったのですが、今日は声の出も上々で一安心。
さあ、次は、いよいよファイナルだ!! 伊健、加油!!

・・・・・・ * ・・・・・・ * ・・・・・・ * ・・・・・・

◆Final 2/11
すべての人に感謝していた伊健は、とっても正直者?

正直なところ、待っている時間ばかりが長かった伊健のライブ。正味1時間半ですべてを終えてしまった前2回のライブ、ファイナルも1時間半でおさめてしまうのか、興味深々で挑んだ私でした。
昼の部よりは入っていたけれど、前日の夜の入りには負ける最終公演でした。でも、前方左側に熱狂的なファンがたくさんいたために、日本公演一番のノリの良さを見せて始まりました。

おおっと! 落ちないでね!今までと同じく「友情歳月」で、いつもの無表情で歌っているのだけど“イーキン!”という熱狂的なファンの声で、笑みがこぼれていた伊健、すっごくイイ。その次の次の曲「極速」では、もうしょっぱなから熱狂の渦に!! “Sky”の伊健は、昨日よりも、昼よりもずっとかっちょ良かったのでした。
「こんにちは、ぼくはイーキンです」と、MCも快調にスタートです。

「このコンサートをすでに2回見た人はいますか?」に、大多数の蛍光棒がゆらめいたとき、伊健は少しだけ困りながら、とっても嬉しそうにしていました。
「それでは、これから歌う歌をもう知っている人は、上達度をみてください。初めて聞く人は、何を歌うかお楽しみに」と、“一番緊張する”日本語の歌を歌います。今回はさっきとちがって、赤い上着は「極速」の時点で脱いでしまっています。
で、椅子には座らず「仮面ライダー」を、昼間よりも堂々と振りをつけて歌いました。好きこそものの上手なれ、とはこのことかと言うくらい、上手いものです。「次は真剣に歌います」と「恋の予感」を歌った後、「日本語の歌はもういい? 次は広東語の歌、日本語の歌? どっちを歌う? え、日本語の歌?」と、「桜坂」を少し間違えながら歌いました。

林暁峰ママ「少し休ませてね。替わりに、僕の母が歌うから」と引っ込んだ伊健。
母“慎吾ママ”ジェリーは、3回目の“オッハー”を、本家もびっくりするくらいのうまさで歌います。観客の心をつかむのも、すごくうまいのですよね〜。

MCやら、振りつけやらが、前2回とは少しずつ変えられていて、3回全部を見る人にも退屈させない構成にしたのは、お見事でした。・・・・でも、伊健は、そこにいて、動いているだけで、見ていて飽きない人だということに気づいたわけでした。

3回目にして、バンドやコーラス、ダンサーの紹介があり、それぞれに感謝して、さらに、プロデューサーや照明やプロモーターや、ジェリーや通訳氏や、観客に感謝の言葉を延々と述べていました。裏方にいるマネージャーや、日本のマネージャーにも、一言余計なことまで言って感謝していましたね。伊健らしい、ひとときでした。

さて、後半ノリノリは「I'm BADBOY」と言って歌い出す「BADBOY」(でも、「I'm BADBOY」とテレながら言うから、キマらなくって>伊健らしい)。長いキンキラコートを着たまま歌います。どうやら脱ぐのを忘れたようで、チェーンを振りまわすはずのところを、そのとき脱いだコートを振りまわしていました。お茶目です。

ファイナル公演なので、1曲くらい余分に歌ってくれ・・・・はしませんでした。でも、1度引っ込んでしまった後、ダンサー、ラッパー、ジェリー、そして、マネージャーらと一緒に舞台に再登場した伊健。とっても素敵な笑顔でした。

今度は日本語のオリジナル曲を携えてライブをしてほしいな、と思った日本ファイナル。

2日間で3回も伊健の公演を見てしまい、体中に伊健がいっぱい詰まってしまった感じ。いまだったら、どこを切っても“伊健”が出てくるのじゃないかと思います。
歌う姿を見て、改めて伊健ってイイヤツなんだな〜と思いました。これからも応援するよ〜と、伝えたいですね。

[オマケ/素敵な衣装]
ラストの黒いTシャツはやはり手作りのようでした。「僕のマネージャーとボーイフレンドが、いつも僕の衣装を用意してくれるんだ。とっても感謝している」と、12日夜のMCで言ってましたから。
ところで、ピンクシャツと一緒に着ていた花柄ジーンズ。これも「ノーブランド。マイケルが用意してくれた」とのことで、こちらも手作りのようです。「僕もとっても気に入っているんだよ」との言葉でした。伊健が気に入ってるんじゃ、沈没はまずかった、と思った一瞬でした。